広島広陵?の話

ネットで、暴力を受けた子の保護者が、加害者の実名と暴力の内容を、甲子園出場が決定した後に拡散させたんだって。

そんでネット民が「スカッとした」って言ってて、私は考えたわけです。

子供の頃、といっても2歳とか3歳とかから5歳くらいまでの間、私は母の友達の息子のよしみ君が嫌いで嫌いでキモくて大嫌いで、何かムカつくことがあるたびに蹴りを入れていました。机の下で。(※保育園)

殴ると先生にバレて怒られるからね。バレないように机の下で蹴っていました。キモくて憎くてほんと嫌いだったんだよね。

でもさ、なんでそんな小さい子が、どうでもいいはずの男児をここまで憎んだのかなって考えたんだよね。

まずうちの親。

うちの親は、陰で結構悪口を言うタイプ、本人に直接言わない。相手がクソガキでも。あれは何なのかな。自分が悪者になりたくないのかな。相手はガキなんだから注意しろよ。

目の前でよしみ君が私の分までケーキの上に乗ったコーヒー豆を全部食ってしまっても、そして私が「!?!?!?」という顔をしても、うちの母は「あはは」と笑い、よしみ君が帰った後に「やな子ね」といった。私は嫌な子ならその場で注意して欲しかったし、あんなに沢山あったコーヒー豆が全部食われる前に阻止して欲しかった。

ムカつくからよしみ君が隣に来るたびに蹴り入れてたわけよ。もちろん親のせいじゃないかもしれないけど、3歳のすることですよ?親のせいがほとんどじゃない?結局よしみ君への暴力は年長の時の集団お遊戯的な時に隣に来て手をつなごうとするよしみ君に「お前は向こう行け」って言ったその場を先生に見られていて「しほちゃんは意地悪ね!」って怒られてやめた。えらい、私賢い。

多分、そういうことの積み重ねで、他者に加害する奴っていうのは育っていくんだと思うんだよね。特に体育会系だと、上(たとえ年が一年すら離れていない相手でも)の命令が絶対、そしてその命令通りに動くラクさといったものがあるから、上に上がるとかなり自重しないと後輩に同じこと、またはエスカレートしたことをしがち。

で、自分がやられたことを、正しいことだと信じて次世代に渡してしまう。これ、絶対的命令者である監督、大人が止めなくてどうすんだよ。

ニュース記事に「速やかに届出、該当生徒は転校済み」って書いてあったから、あ、加害者全部転校させたんだ?妥当じゃんって思ったらまさかの被害者が転校なのね。

こんなことやってたら加害者は一生自分がやったことを正しいことだと信じ込んで(まぁ更生のきっかけは他にも来るだろうけど)そのまま大人になっちゃうよ。

大人(監督)に与えられる最大限の愛情は、加害者を厳重注意して転校させることじゃないの?加害者は自分のしたことと向き合うチャンスを与えられず、甲子園にフルネーム、顔出しで出場させることじゃない。

監督にもまた「甲子園に出さないとクビ」みたいなプレッシャーがあったのかもしれない。

そうするとやっぱり権力を持つっていうのは本当に慎重にならないといけないし、問題がここまで大きくなる前に愛を持って弱者を育てていかないといけない。

被害者の親はすげえなしかし。