犬の心臓読み終わった

面白かった。

ブルガーコフはその風刺性から生前かなり当局から弾圧を受けていたっていうじゃない。

ソ連が形成される時、ブルガーコフはウクライナ人だったので、革命軍、ロシア軍、ウクライナ軍のはざまで右往左往する人類を見てバカだなあって思ったんじゃないかな。

「白衛軍」を読んでから彼はずっと詩人だと思ってたんだけど、実は医学博士で、「犬の心臓」にはかなり生々しいリアルな手術シーンが出てくるんだよ。

あ、あれ?これブラックジャック並みにリアルじゃねって思って作者紹介見たら医学博士って書いてあって、あーなるほどって思ったよね。私はブラックジャックで手術の内容を知っていたのでどんな感じで脳の手術をするのかちゃんと知ってたので、ああ、あーいう感じね?って思ったよ。そこにさらなるリアリティが加わって著と怖かったけど!

すべての、あらゆるシーンがまざまざと目に浮かんで、しかもキャラがめちゃくちゃ立っていて、しかも超大笑いの最高傑作でした。超面白かった。

アニメ化できると思うわ。アニメ化したら面白いんじゃないの。

いやー面白かった。風刺って、それだけで体制にとっては脅威なんだね。深刻にやってることを笑われるんだもんね。

おいてめえ言うこと聞けって言ってんのに背後に潜む風刺のせいで何言われても笑っちまうんだよ。

強い。

おすすめ。面白かった。

犬の心臓・運命の卵 Mブルガーコフ 新潮文庫